EM編成ガンツ マーバグ
EM class Ganz-Mavagt

EM編成ガンツ マーバグはトランツメトロが保有する近郊電車です。
2016年までに全ての編成がマタンギに置き換えらました。

EM編成ガンツ マーバグはハンガリーのガンツマーバグが製造した近郊電車です。
1982年5月に運行を開始しました。

2両1編成となっており、22編成44両が製造されました。
編成はEM(モーター車)とET(付随車)
ウェリントン駅←EM+ET
となっています。

最高速度は95km


ガンツマーバグは1938年の電化から数えて2代目、44年ぶりの新型車両でした。
導入に当たってハンガリー政府と協議のうえ、ニュージーランドの酪農製品(主にバター) と物々交換による相殺で高額な車体価格の負担を減らしました。


1995年よりリニューアルが順次行われ2002年までに完了しました。
座席が交換されたほか、パンタグラフもひし形からシングルアームに変更されました。

シングルアームパンタグラフを高々と上げて走行するガンツマーバグ


車両前面の窓周りはグレーで縁取られ、まるでアライグマのようです。(右)
順次黄色一色に変更されているようです。(左)


車内は扉付近がロングシート、扉間が固定式クロスシートです。


ET運転席側
デッキの仕切りが大きく張り出しています。


運転席付近
最前列の席は前面展望が可能です!
現在ニュージーランドにおいて唯一前面展望を楽しむことができる車両です。


運転席は完全に仕切られ、中を伺うことはできません。
助手席側は明確に仕切られてはいませんが、旅客の立ち入りは制限しているようです。


扉間の固定クロスシート。
集団離反式となっています¥。


車両連結部
旅客の通り抜けはできません。


EM運転席側
客室と運転席の間に荷物スペースがあります。
貫通扉越しの全面展望ができます。
EM運転席側はロングシート、となっています。


EMは先頭のパンタグラフ直下に荷物スペースがあります。
そのため旅客用扉の他に片開きの乗務員用扉があります。


荷物スペース内部。
あまり活用してないようです。


扉操作パネル
乗務員以外は扱うことはできません。
また、車内は飲食禁止となっています。


ETはジャンパ栓が車両前面に付けられ、EMより無骨な表情となっています。


ガンツマーバグの全面リニューアル車両。
2010年10月に登場しました。
順次他の車両にも施行していくかと思われましたが、マタンギの増備計画の変更に伴いガンツマーバグは2016年 までに全て置き換えられることになりました。
そのため、全面リニューアル車両はEM1373+ET3373の1編成のみとなりました。


全面リニューアル後も荷物スペースはそのままのようです。
従来車両と連結しての運行も可能です。


車内
座席配置は従来通りですが、座席から照明、化粧板など内装は一新しました。
以前と比べてとても明るい車内になりました。


LED案内表示機も新たに設置されました。


ET運転席側のクロスシートは車両中央を向く方向に変更されました。
また運転席と助手席は一体となり、客室から完全に仕切られました。
そのため前面展望はできません。


リニューアル後も車両連結部は相変わらず旅客の通行が禁止されています。


乗務員用の扉操作パネル

下には旅客用の扉「開」ボタンが新設されました。
開けるだけで閉めることはできないようです。


車外にも旅客用の扉「開」ボタンがあります。
開けるだけで閉めることはできないようです。


ガンツマーバグ パイロットライフ エクステンション プロジェクト
リニューアルした箇所が記されています。
結局このプロジェクトは1編成のみで終了しました。

そして、リニューアル編成も廃車となりました。


夜のウェリントン駅で発車を待つガンツマーバグ 全面リニューアル車両


夜のウェリントン駅で発車を待つガンツマーバグ 従来車両


パラパラウム駅付近で離合するガンツマーバグ


アイヴィー湾沿岸を走行するガンツマーバグ


メリング支線の終点、メリング駅に到着したガンツマーバグ


パレマタ駅ですれ違うガンツマーバグ


パラマタ駅
多くの通勤客が乗り込みます。


パレマタ駅を発車するガンツマーバグ
屋根の上はパンタグラグ以外に機器は載ってないため、とてもすっきりしています。


ウェリントン駅でワイララパコネクションと並ぶガンツマーバグ


海岸線が迫るンガウランガ駅に入線するガンツマーバグ
「ン」から始まる駅名はちょっと珍しいです。
ンガウランガ駅は車掌に申告しないと停車しない駅です。


シルバーストリーム駅を発車するガンツマーバグ
シルバーストリーム駅保存鉄道シルバーストリーム鉄道の最寄り駅です。


アイヴィー湾を渡るガンツマーバグ


アイヴィー湾を渡るガンツマーバグ
ラッシュのため、8両編成での運転です。


ペトネ駅付近の海岸線沿いで離合するガンツマーバグ


ウェリントン駅西側の留置線に留置されるガンツマーバグとイングリッシュエレクトリック、マタンギ


ウェリントン駅を発車するガンツ マーバグ


ウェリントン駅を発車するガンツマーバグ リニューアル編成




2016年までに全てのガンツマーバグがマタンギに置き換えられました。
前面からの景色が楽しめる車両は消滅しました。


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