オーストラリア・ニュージーランドの鉄道を紹介します!
AUandNZ Railfan
Australia and New Zealand Railfan
ベイオブアイランドビンテージ鉄道
Bay Of Islands Vintage Railway
Bay of Islands Vintage Railway Trust の頭文字を取ってBOIVRTとも表記されます。
1868年に開業したこの鉄道は、カワカワから港町オプアへ炭鉱輸送を目的に敷設されました。
ニュージーランド北島で最初の鉄道です。
全長11.5kmのうち4.5kmが保存鉄道として現在も運行しております。
カワカワ駅は乗車券窓口とカフェがあります。
現在のカワカワ駅の駅舎は1911年に火事で焼失した際に建てられたもので、重要文化財に指定されています。
客車はトロッコの様な窓のない車両です。
牽引する機関車はガブリエルと呼ばれるSLとフレディの呼ばれるDLがあり、基本的には曜日で運行が分けられています。
客車内部。
ロングシートが窓を向くように並んでいます。
シートは木製で。正にベンチシートです。
窓はガラスが無く、風を感じながら車窓を楽しむことができます。
デッキ部分。
間口が広く開放的な造りになっています。
隣はビュッフェスペースのあるクロスシート車両でした。。
カワカワの中心地を抜けると、車窓には長閑な風景が広がります。
牧場の脇を駆け抜けます。
20分ほどでカワカワ駅から4.5km離れたタウマリリ駅に到着しました。
タウマリリ駅はは2面2線の対向式ホームです。
タウマリリで折り返しのために機回しが行われます。
機回しのために一旦オプア方面に引き上げます。
機回し中のDL「フレディ」
カワカワ川にかかるBridge No.9
現在修復中のため、これより先に車両が進むことはありません。
Bridge No.9 よりタウマリリ駅を望みます。
足元を流れるのはカワカワ川です。
この先にはトンネルもあり、こちらも現在修復中だそうです。
倉庫のような外観のタウマリリ駅舎。
ベイオブアイランドビンテージ鉄道の路線図。
左 カワカワ川に沿って港町オプアまで線路が敷かれているのがわかります。
右 タウマリリ駅周辺地図。
タウマリリ駅を出発しました。
まだ周辺を散策したい乗客は後続の列車に乗車することもできます。
木製の小さな鉄橋を渡ります。
とてもきれいな庭がある住宅の脇を駆け抜けます。
このお宅の庭には芸術家のフンデルトヴァッサーのデザインと思われるオブジェがいくつもありました。
フリーデンスライヒ・レーゲンターク・ドゥンケルブント・フンデルトヴァッサー(Friedensreich Regentag Dunkelbunt Hundertwasser)
はオーストリア人ですが、カワカワの街をとても気に入り、この地に永住することを決めたそうです。
(最初はフンデルトヴァッサーの自宅なのかと思いましたが、違ったようです。)
フンデルトヴァッサーはカワカワの街に自身の作品をたくさん残したかったようですが、公衆トイレの設計を終えた後にニュージーランドへ向かう客船の中で亡くなりました。
日本ではゴミ処理場である大阪市環境局舞洲工場と、下水汚泥処理施設である大阪市舞洲スラッジセンターが彼の作品として有名です。
ちなみに大阪の2施設は申込による見学も受け付けています。
フンデルトヴァッサーがご健在であったなら、果たしてこの鉄道もデザインしたのでしょうか!?
カワカワの中心地へ戻ってきました。
ここからカワカワ駅までは併用軌道を走行します。
この日はDLでの運転でしたが、曜日によっては併用軌道を走るSLに乗ることができます。
実は今回は併用軌道を走るSLが見たくて現地入りしましたが、学校の長期休みの関係でDLでの運転でした。
併用軌道をSLが走行する光景はヨーロッパでも見られますが、オセアニアではここだけではないかと思われます。
ゆっくりとした速度で併用軌道を進みます。
フンデルトヴァッサーのデザインした公衆トイレが見えてきました。
こちらがフンデルトヴァッサーのデザインしたトイレ。
どうやら内部の撮影もOKなようで、たくさんの観光客が撮影していました。
男性トイレはタイルやステンドグラスが散りばめられた内装でした。(恐らく女性用も同じ内装のはず…)
カワカワ駅に到着しました。
乗車中は車掌がずっと観光案内をしてくれました。
英語の聞き取りができたらもっと楽しめたと思います。
折り返し出発も待つDL「フレディ」
この後は車庫見学ツアーが行われ、整備中の車両を見ることができました。
車庫見学ツアーへ続く
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