タイに渡ったSX客車2016

オーストラリアからタイに譲渡されたSX客車の2016年での状態を紹介します。
画像は全て2427junctionどっと混む管理人、Pierre2427様ご提供です。

タイ国鉄に譲渡されたSX客車の2016年現在の様子。

かつては全身シルバーだった車体が湘南色風の塗装に変更されました。
それまでは妻面のみの塗装で比較的オリジナルに近い状態でした。
それまでの様子はこちら


タイ国鉄の低いプラットホームに合わせるため、本来の乗降扉は締め切られています。
車両の両端にデッキを増設し、乗客はそこから乗降します。


連結部には重厚な幌が設置されています。
デッキの扉は手動で、車両内側に開きます。

左の車両はドアが内側に開いていてるのが確認できます。


かつての先頭車にあたる車両。

クイーンズランド鉄道時代は客車の電車化改造を見越して、予め「顔」が設置されていました。
電車の割には大型の乗務員室が設けられ、恐らく荷物スペースとして機能していたと思われます。
タイ国鉄にてデッキ増設改造を受けましたが、運転室周りは最小限の改造に留まりました。


運転室付近の拡大。

乗務員用の片開きドアが締め切りでそのまま残されています。
本来乗務員扉の隣には小窓がありましたが、デッキ増設改造によって撤去されました。


運転室付近の拡大。

妻面の塗り分けが一つ上の画像の車両と異なります。
窓周りが黄色で窓下が緑の塗り分けと、窓周りがグレーで窓下が黄色の塗り分けの 2種類があるようです。


※参考※

原型に近いSX客車。
窓ガラスがグレーで塗られているため分かり難いですが、乗務員扉の横に小窓がある ことが確認できます。
タイ国鉄ではこの小窓を撤去してデッキを増設しました。
画像はオーストラリアのケアンズ国際空港付近に留置されているものです。


運転台増設用の乗務員室の内部。

デッキに隣接した多目的スペースとして機能しています。
本来の乗務員用扉は締切となっているようです。
乗降扉は手動で、画像のように内側に開きます。


運転台増設用の乗務員室の内部。

中はガランとしており、機器の類はハンドブレーキがあるだけとなっています。
立席客に配慮して、天井にはつり革が設置されました。 機器に関しては最初からこの状態なのか、デッキ増設改造によってこの姿になったのかは現役のSX客車に 乗ったことが無いため分かりません。


車内。

車両中央が転換クロスシート、車両端部はロングシートのセミクロスシートと なっております。
天井からはつり革がレールと平行に2本設置されました。


車両中央部に配置された転換クロスシート。


車内デッキ付近。

デッキと客室は仕切りドアを省略した簡易デッキとなっています。
デッキ付近はロングシートです。


開かずの扉となった本来の乗降扉。

増設したデッキからのみの乗降となるため、本来の客用乗降扉は締め切られました。

扉の部分のみ網棚が設置されていません。
網棚はクイーンズランド鉄道時代からそのまま使用されているようです。 扉の前にはロングシートが増設され、さながら京阪電車5000系のような状態です。
勿論座席は昇降しません。


側面のサボ。

サボ受けが設置され、行き先表示ができるようになっています。
窓の日よけは鎧戸となっています。




発車の時を待つSX客車編成。
登場時から一貫して近郊輸送に従事しており、地元の足としてこれからも活躍が続きそうです。


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