オーストラリア・ニュージーランドの鉄道を紹介します!
AUandNZ Railfan
Australia and New Zealand Railfan
フランクストン線 グレンハントリー踏切
Frankston Line Glenhuntly Level Crossing
この踏切は規模がオーストラリアの平面交差では最大の規模で通行量も多いため、
近年活発になった立体交差事業においては優先的に撤去される予定となっています。
フランクストン線のコールフィールド駅とグレンハントリー駅の間、
グレンハントリー駅に隣接した位置にグレンハントリー
踏切はあります。
フランクトン線の東側からの全景。
グレンハントリー踏切はメトロのフランクトン線の複線+副本線の3線と、トラムの複線、計5本の線路
が交わります。
副本線は基本的に使用されないもののメトロもトラムも本数が多い上、副本線の存在によって踏切を通過する
トラムや車、歩行者は通過に時間がかかります。
フランクトン線西側からの全景。
副本線は西側に位置します。
画像右手側が副本線。左手側の複線分がメトロのフランクトン線です。
副本線を列車が通過することは殆どなさそうですが、この副本線の存在によって踏切
を渡る距離が倍になっています。
メトロの線路3本をトラムの線路2本が横断するため、上空で交差する架線の
絶縁は6つあります。
トラムが1つの踏切で3本の線路を跨ぐのはオーストラリアでもこのグレンハントリー
踏切のみとなっています。
踏切内からグレンハントリー駅を望む。
グレンハントリー駅片面ホーム1本と島式ホーム1本のは2面3線構造で、
グレンハントリー駅が駅構内を移動する唯一の手段となっています。
グレンハントリー駅構内から踏切を望む。
メトロとトラムの交差点はトラムスクエアと呼ばれ、ここを通過するメトロは
速度制限が20kmとなっています。
グレンハントリー駅の反対側、メトロの本線と副本線の間には踏切監視小屋があります。
踏切監視小屋を拡大。
リバースデール踏切やコーヨン踏切と違い、グレンハントリー踏切の監視小屋は
プレハブの近代的な造りとなっています。
グレンハントリー踏切を通過するメトロ。
上の画像と同じ位置から、グレンハントリー踏切を通過するトラム。
フランクストン線は本数が多いため、踏切が閉まる時間も長めです。
上の画像と同じ位置から、グレンハントリー踏切を通過するトラム。
踏切上空はメトロとトラムの架線が複雑に張り巡らされています。
踏切の遮断棒は、車線の片側にしかないオーストラリア標準のタイプとなっています。
歩行者は歩道のみを通行することが前提の、合理的な造りです。
歩行者道路脇の歩道で踏切が開くのを待ちます。
歩道の部分は遮断棒ではなくフェンスが開閉します。
グレンハントリー踏切は踏切撤去事業の対象となっており、計画的に撤去工事が進められています。
かつてメルボルンにはたくさんのメトロとトラムの平面交差がありましたが20世紀までに殆ど撤去され、
残りは4箇所となっていました。
2015年頃に踏切撤去事業が本格化し、2016年1月にはガーディナー踏切が撤去されたことで
平面交差は3箇所に減り、グレンハントリー踏切も姿を消そうとしています。
確かにグレンハントリー踏切は通行量が多く、車の渋滞も発生しがちなので、撤去
は免れないと感じました。
かつてメルボルンでは多く見られていた光景がまた一つ失われようとしています。
踏切撤去事業によって、メトロの大きな車両が目の前を通過していく様を見れなくなる日が
くるかもしれません。
メトロが立体交差となれば渋滞は解消され、トラムの定時運行にも貢献することでしょう。
しかし、メトロとトラムの乗換えにおいては、段差が0段の平面交差のままの状態を
利用者は求めているような気がします。
メトロは恐らく地下化されるため、トラムとの乗換えは今より時間を要することになるでしょう。
グレンハントリー踏切。
夕方ラッシュ帯の撮影です。
メトロの本数が多いため、踏切は7分ほど開きません。
その間にメトロが4本通過します。
メルボルンの開かずの踏切といった様相です。
グレンハントリー踏切動画集。
グレンハントリー踏切を通過するメトロとトラムの動画集です。
ダイヤモンドクロッシング特有のゴトゴトと響く走行音と共にお楽しみください。
グレンハントリー踏切を車内から撮影。
コールフィールド駅からグレンハントリー駅までの左側の車窓動画となります。
車両はコメングで、コールフィールド発車後は暫くの間
シーメンスと併走します。
撤去までのカウントダウンか始まるグレンハントリー踏切。
早めの訪問がお勧めです。
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